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サンプル問題

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会社法の問題例、いわゆるサンプル問題を30問程度本ページで、12月末頃までに公表致しますので、学習して頂いて傾向を掴んで頂けたら幸いです。

本試験と傾向が似ている、会社法の短答式(選択式)の問題は行政書士の過去問題や司法試験の商法にもございますので学習の際にお役立て頂ければと思います。


問題1.
会社法において、用語の意義に関する以下のアからオまでの記述のうち、誤っているものを1つ選びなさい。
ア.外国会社とは、日本の法令に準拠して設立された法人その他の外国の団体であって、会社と同種のもの又は会社に類似するものをいう。
イ.公開会社とは、その発行する全部又は一部の株式の内容として譲渡による当該株式の取得について株式会社の承認を要する旨の定款の定めを設けていない株式会社をいう。
ウ.大会社とは、資本金5億円以上又は負債総額が200億円以上ある株式会社をいう。
エ.取締役会設置会社とは、取締役会を置く株式会社又はこの法律の規定により取締役会を置かなければならない株式会社をいう。
オ.親会社とは、株式会社を子会社とする会社その他の当該株式会社の経営を支配している法人として法務省令で定めるものをいう。

解答:ア

ア.誤 り。「日本の法令に準拠して」が誤りで、「外国の法令に準拠して」が正しい。(会社法2条2号)。
イ.正しい。(会社法2条5号)
ウ.正しい。(会社法2条6号)
エ.正しい。(会社法2条7号)
オ.正しい。(会社法2条4号)

問題2.
次の図は、持分会社の債権者に対する責任関係を示したものである。(  )に入る最も適切な語句の組合せを、以下のアからオまでのうち1つ選びなさい。

ア.a. 有限責任   b. 合作会社   c.無限責任
イ.a. 有限責任   b. 合資会社   c.無限責任
ウ.a. 有限責任   b. 合作会社   c.有限責任
エ.a. 無限責任   b. 合資会社   c.有限責任
オ.a. 無限責任   b. 合資会社   c.無限責任

解答:エ

aは無限責任、bは合資会社、cは有限責任である。


問題3.
株式会社の設立に関する次のaからeまでの記述のうち、正しいものの組合せを以下のアからオまでのうち1つ選びなさい。
a.会社の設立に際しては、発起設立又は募集設立のいずれの方法による場合も、創立総会を開催しなければならない。
b.設立時募集株式の引受人が払込みをせずに失権した場合、発起人は自らその株式を引き受けなければならない。
c.会社の設立に際して、現物出資を行うことができるのは発起人のみである。
d.会社設立の際の現物出資については、必ず裁判所が選任する検査役の調査を受けなければならない。
e.会社の設立に際して、各発起人は設立時発行株式の1株以上の引受が義務付けられている。
  • ア. aとb
  • イ. aとd
  • ウ. bとc
  • エ. cとe
  • オ. dとe

解答:エ

a.誤 り。募集設立の場合は創立総会を開催することが必要である(会社法65条1項)が、発起設立の場合は必要がない。
b.誤 り。設立時募集株式の引受人が払込みをせずに失権したとしても、発起人がその株式を引き受けなければならないとする規定はない。
c.正しい。(会社法34条1項)
d.誤 り。「必ず受けなければならない」が誤りである。会社設立の際の現物出資については、原則として検査役の調査が必要である(会社法33条1項)が、例外的に不要な場合がある(会社法33条10項)。
e.正しい。(会社法25条2項)

問題4.
定款の記載事項において、以下のアからオまでの事項のうち、絶対的記載事項に該当しないものを1つ選びなさい。
ア.目的
イ.商号
ウ.設立に際して出資される財産の価額又はその最低額
エ.本店の所在地
オ.取締役、監査役の数

解答:オ

株式会社の定款には、次に掲げる事項を記載し、又は記録しなければならない(会社法27条)。

一.目的
二.商号
三.本店の所在地
四.設立に際して出資される財産の価額又はその最低額
五.発起人の氏名又は名称及び住所

問題5.
株主の責任と権利に関する以下のアからオまでの記述のうち、誤っているものを1つ選びなさい。
ア.株主が負う責任の範囲は無限である。
イ.株主の権利には自益権と共益権がある。
ウ.株主は、剰余金の配当を受ける権利を有する。
エ.株主は、残余財産の分配を受ける権利を有する。
オ.株主は、株主総会における議決権を有する。

解答:ア

ア.誤 り。「無限である」が誤りで、株主が負う責任の範囲は有限である。「株主の責任は、その有する株式の引受価額を限度とする」(会社法104条)。
イ.正しい。自益権とは、会社から経済的利益を受けることを目的とする権利である。共益権とは、会社の経営に参与することを目的とする権利である。
ウ.正しい。(会社法105条1項1号)
エ.正しい。(会社法105条1項2号)
オ.正しい。(会社法105条1項3号)

問題6.
株式の併合・分割・無償割当に関するaからeまでの記述のうち、誤っているものの組合せを以下のアからオまでのうち1つ選びなさい。
a.株式を併合するには、その都度、併合の割合及び株式の併合がその効力を生ずる日を、株主総会の決議によって定めなければならない。
b.株式の併合は、資本金の額の減少及び会社分割の場合に限って行うことができる。
c.株式無償割り当てでは、同一または異なる種類の株式を交付することができる。
d.取締役会設置会社が、株式の無償割当てをするには、その都度、割り当てる株式の数及びその効力の生ずる日を、株主総会の決議によって定めなければならない。
e.株式の分割により発行済み株式の総数が増加しても資本金の額は増加しない。
  • ア. aとd
  • イ. aとe
  • ウ. bとc
  • エ. bとd
  • オ. cとe

解答:エ

a.正しい。(会社法180条2項1,2号)
b.誤 り。「限って行うことができる」が誤りで、一定の手続きを踏めば自由の如何を問わず株式の合併をすることができる(会社法180条)。
c.正しい。(会社法828条1~3項)
d.誤 り。取締役会設置会社が、株式の無償割当てをするには、取締役会の決議によらなければならない(会社法186条3項)。
e.正しい。(会社法2条31項、445条1項)

問題7.
会社法上の公開会社における資金調達に関する次の文章のうち、会社法の規定に照らし、(  )に入る最も適切な語句の組合せを、以下のアからエまでのうち1つ選びなさい。
東京証券取引所に上場している甲会社は新商品の開発のために以下の資金調達方法を検討している。
(1)株式の発行
(2)( a )の発行
(3)銀行からの借入れ
株式発行についての意見:甲会社の経営や既存株主に対する影響を避けるために、( b )とすることが望ましい。
その他の意見:発行のコストを省くという観点では、( c )を処分する方法も考えられる。
ア.a. 社債 b. 議決権がない株式   c. 募集株式
イ.a. 債権 b. 配当請求権のない株式 c. 募集株式
ウ.a. 債権 b. 配当請求権のない株式 c. 自己株式
エ.a. 社債 b. 議決権がない株式   c. 自己株式

解答:エ

a.社債
b.「既存株主に対する影響を避けるため」という文章から、議決権のない株式が入る。
c.「発行のコストを省く」という文章から、自己株式が入る。

問題8.
株主総会の決議事項に関する次のイ~ハとa~eの組合せとして、正しいものを以下のア~オまでのうち1つ選びなさい。
イ.株主総会の普通決議事項
ロ.株主総会の特別決議事項
ハ.株主総会の特殊決議事項
  • a. 取締役の選任
  • b. 吸収合併契約の承認
  • c. 定款の変更
  • d. 社債の発行
  • e. 代表取締役の選任
ア.イとa  ロとb  ハとc
イ.イとb  ロとc  ハとd
ウ.イとc  ロとd  ハとe
エ.イとd  ロとe  ハとa
オ.イとa  ロとc  ハとb

解答:オ

取締役の選任は株主総会の普通決議事項である(会社法309条1項、会社法341条)。

定款の変更は株主総会の特別決議事項である(会社法309条2項)。

吸収合併契約の承認は株主総会の特殊決議事項である(会社法309条3項)。

社債の発行と代表取締役の選任は取締役会の決議事項である。


問題9.
公開株式会社の取締役と取締役会に関する以下のアからオまでの記述のうち、誤っているものを1つ選びなさい。
ア.取締役の員数は、取締役会非設置会社の場合は1人でもよいが、取締役会設置会社の場合は3人以上が必要となる。
イ.取締役会が設置されると、必ず代表取締役を設置しなければならない。
ウ.定款により取締役の資格を株主に制限することができるのは、公開会社に限られる。
エ.取締役の報酬は、お手盛りの危険を防止するために、定款又は株主総会の普通決議によって定める。
オ.取締役会を設置していない株式会社では、原則として、各取締役が会社の業務を執行し、会社を代表する。

解答:ウ

ア.正しい。(会社法331条5項)
イ.正しい。(会社法362条3項)
ウ.誤 り。定款により取締役の資格を株主に制限することができるのは、非公開会社に限られ、公開会社では、取締役の資格を株主に限定することはできない(会社法331条2項)。
エ.正しい。(会社法361条1項)
オ.正しい。(会社法348条1項、349条1項)

問題10.
会計監査人に関する以下のアからオまでの記述のうち、誤っているものを1つ選びなさい。
ア.大会社では、会計監査人を置くことが義務付けられているが、非公開株式会社である場合はこの限りでない。
イ.会計監査人は、地位の独立性と監査の継続性を確保するため、株主総会の普通決議によって選任又は解任する。
ウ.会計監査人は、公認会計士又は監査法人でなければならない。
エ.会計監査人は、いつでも会計帳簿又はこれに関する資料の閲覧・謄写をすることができる。
オ.会計監査人の任期は、選任後1年以内に終了する事業年度のうち最終のものに関する定時株主総会の終結の時までである。

解答:ア

ア.誤 り。「非公開株式会社である場合はこの限りでない」が誤りである。大会社では、公開会社、非公開会社を問わず、会計監査人を置くことが義務付けられている(会社法328条)。
イ.正しい。(会社法329条1項、339条1項)
ウ.正しい。(会社法337条1項)
エ.正しい。(会社法396条2項)
オ.正しい。(会社法338条1項)

問題11.
次の図は、発起人が株式会社設立のために現金で500万円を出資し、会社法の規定に基づいて行った会計処理の仕訳である。(  )に入る最も適切な語句の組合せを、以下のアからエまでのうち1つ選びなさい。

ア.a. 資本金   b. 資本準備金
イ.a. 資本金   b. 資本剰余金
ウ.a. 資本準備金 b. 資本剰余金
エ.a. 資本剰余金 b. 資本金

解答:ア

(資本金の額及び準備金の額)
1.株式会社の資本金の額は、この法律に別段の定めがある場合を除き、設立又は株式の発行に際して株主となる者が当該株式会社に対して払込み又は給付をした財産の額とする(会社法445条1項)。
2.前項の払込み又は給付に係る額の二分の一を超えない額は、資本金として計上しないことができる(会社法445条2項)。
3.前項の規定により資本金として計上しないこととした額は、資本準備金として計上しなければならない(会社法445条3項)。

問題.12
株式に関する次のaからeまでの記述のうち、誤っているものの組合せを以下のアからオまでのうち1つ選びなさい。
a.株式会社は、その発行する株式のすべてを譲渡制限株式にすることができる。
b.公開会社でない株式会社は、剰余金の配当について、株主ごとに異なる取扱いを行う旨を定款で定めることができる。
c.議決権制限株式は、公開会社でない株式会社のみならず、公開会社である株式会社においても発行することができる。
d.取得請求権付株式とは、当該株式会社に一定の事由が生じたことを条件として、当該株式を取得することができる株式をいう。
e.取得条項付株式とは、当該種類の株式について、株主が当該株式会社に対してその取得を請求することができる株式をいう。
  • ア. aとb
  • イ. bとc
  • ウ. cとd
  • エ. dとe
  • オ. aとe

解答:エ

a.正しい。株式会社は、その発行する株式のすべてを譲渡制限株式(2条17号)にすることができる(107条2項1号)。従って、本記述は正しい。
b.正しい。公開会社でない株式会社は、剰余金の配当(105条1項1号)について、株主ごとに異なる取扱いを行う旨を定款で定めることができる(109条2項)。従って、本記述は正しい。なお、公開会社でない株式会社は、残余財産の分配を受ける権利(同2号)、株主総会における議決権(同3号)についても、株主ごとに異なる取扱いを行う旨を定款で定めることができる。
c.正しい。議決権制限株式(108条1項3号)は、公開会社でない株式会社のみならず、公開会社である株式会社においても発行することができる(108条1項柱書)。従って、本記述は正しい。
d.誤 り。取得請求権付株式とは、株式会社がその発行する全部又は一部の株式の内容として株主が当該株式会社に対してその株式の取得を請求することができる旨の定めを設けている場合の当該株式をいう(2条18号)。本記述の内容は、「取得条項付株式」(2条19号)についてのものである。
e.誤 り。取得条項付株式とは、株式会社がその発行する全部又は一部の株式の内容として当該株式会社が一定の事由が生じたことを条件として当該株式を取得することができる旨の定めを設けている場合の当該株式をいう(2条19号)。本記述の内容は、「取得請求権付株式」(2条18号)についてのものである。

問題.13
株式の流通に関する次のaからeまでの記述のうち、法令及び判例の趣旨に照らし正しいものの組合せを以下のアからオまでのうち1つ選びなさい。
a.株式の譲渡につき、定款に取締役会の承認を要する旨の定めがある場合、取締役会の承認を得ずになされた株式の譲渡は、会社に対する関係のみならず、譲渡当事者間においても無効である。
b.株式の譲渡につき、定款に取締役会の承認を要する旨の定めがある場合、いわゆる一人会社の株主がその保有する株式を定款所定の取締役会の承認を得ずに他に譲渡したときは、その譲渡は会社に対する関係において有効である。
c.株式会社が株券の発行を不当に遅滞し、信義則に照らしても株式譲渡の効力を否定するのを相当としない状況に至ったときは、株主は、意思表示のみによって有効に株式を譲渡でき、会社は、株券発行前であることを理由としてその効力を否定することができない。
d.譲渡制限株式を譲渡する際には、当該株式の取得についてその株式を発行する会社の承認が必要となるため、相続により譲渡制限株式を取得した者は、株式発行会社に対し、その取得の承認を請求しなければならない。
e.株主が譲渡承認請求をした日から2週間が経過したにもかかわらず、株式会社が承認するか否かの決定の内容について、通知をしないときは、当該会社と当該株主の間に別段の定めがある場合を除き、承認しない旨の決定をしたものとみなされる。
  • ア. aとb
  • イ. bとc
  • ウ. cとd
  • エ. dとe
  • オ. aとe

解答:イ

a.誤 り。判例は、「〔旧〕商法204条1項但書は、株式の譲渡につき、定款をもつて取締役会の承認を要する旨定めることを妨げないと規定し、株式の譲渡性の制限を許しているが、その立法趣旨は、もっぱら会社にとつて好ましくない者が株主となることを防止することにあると解される。そして、右のような譲渡制限の趣旨と、一方株式の譲渡が本来自由であるべきこととに鑑みると、定款に前述のような定めがある場合に取締役会の承認をえずになされた株式の譲渡は、会社に対する関係では効力を生じないが、譲渡当事者間においては有効であると解するのが相当である」としている(最判昭48.6.15)。従って、本記述は誤っている。
b.正しい。判例は、「〔旧〕商法204条1項ただし書が、株式の譲渡につき定款をもって取締役会の承認を要する旨を定めることを妨げないと規定している趣旨は、専ら会社にとって好ましくない者が株主となることを防止し、もって譲渡人以外の株主の利益を保護することにあると解される……から、本件のようないわゆる一人会社の株主がその保有する株式を他に譲渡した場合には、定款所定の取締役会の承認がなくとも、その譲渡は、会社に対する関係においても有効と解するのが相当である」としている(最判平5.3.30)。従って、本記述は正しい。
c.正しい。判例は、「会社が……株券の発行を不当に遅滞し、信義則に照らしても株式譲渡の効力を否定するのを相当としない状況に立ちいたった場合においては、株主は、意思表示のみによって有効に株式を譲渡でき、会社は、もはや、株券発行前であることを理由としてその効力を否定することができず、譲受人を株主として遇しなければならないものと解するのが相当である」としている(最大判昭47.11.8)。従って、本記述は正しい。
d.誤 り。譲渡制限株式(会社法2条17号)をその株主が譲渡する場合は、株式に譲渡制限が付されていることから、当該株式の取得についてその株式を発行する会社の承認が必要となるが、相続のような一般承継による当該譲渡制限株式の移転は含まれない(会社法134条4号)。よって、当該譲渡制限株式の取得の承認を請求する必要はない。従って、本記述は誤っている。
e.誤 り。株主が譲渡承認請求(会社法136条)をした日から2週間が経過したにもかかわらず、株式会社が承認するか否かの決定の内容について、通知(会社法139条2項)をしないときは、当該会社と当該株主の間に別段の定めがある場合を除き、承認をする旨の決定をしたものとみなされる(会社法145条1号)。従って、本記述は誤っている。

問題.14
株式会社(清算株式会社は除く)における機関設計に関する以下のアからオまで記述のうち、誤っているものを1つ選びなさい。
ア.取締役は、すべての株式会社に必ず置かなければならない。
イ.取締役会を設置している場合、原則として監査役を置かなければならない。
ウ.監査等委員会を設置している場合、必ず会計監査人を置かなければならない。
エ.非公開会社は、必ず監査役を置かなければならない。
オ.非公開会社は、定款の定めによって指名委員会等設置会社になれる。

解答:エ

ア.正しい。株式会社には、一人又は二人以上の取締役を置かなければならない(会社法326条1項)。従って、本記述は正しい。
イ.正しい。取締役会設置会社(監査等委員会設置会社及び指名委員会等委員会設置会社を除く)は、監査役を置かなければならない(会社法327条2項本文)。従って、本記述は正しい。
ウ.正しい。監査等委員会設置会社及び指名委員会等委員会設置会社は、会計監査人を置かなければならない(会社法327条1項)。従って、本記述は正しい。
エ.誤 り。その発行する株式の全部又は一部の内容として定款で譲渡制限の定めを設けている会社を非公開会社という。非公開会社は、監査役を設置するか否かを選択することができる。従って、本記述は、必ず置かなければならないとしている点で、誤っている。なお、非公開会社(監査等委員会設置会社及び指名委員会等設置会社を除く)が、取締役会を設置する場合は、監査役を設置するか会計参与を設置しなければならない(327条2項)。
オ.正しい。「株式会社は、定款の定めによって、取締役会、会計参与、監査役、監査役会、会計監査人、監査等委員会又は指名委員会等を置くことができる」(会社法326条2項)。従って、本記述は正しい。

問題.15
社債に関する次のaからeまでの記述のうち、誤っているものの組合せを以下のアからオまでのうち1つ選びなさい。
a.合資会社は、社債を発行することができる。
b.社債を発行するときは、会社は社債券を発行しなければならない。
c.社債管理者は、裁判所の許可を得なくても、裁判上の行為をすることができる。
d.社債は、その総額が最終事業年度の末日において会社に現存する純資産額を超える場合であっても、発行することができる。
e.社債の償還請求権及び利息の請求権は、10年間行使しないときは、時効によって消滅する。
  • ア. aとb
  • イ. bとe
  • ウ. cとd
  • エ. dとe
  • オ. aとd

解答:イ

a.正しい。会社法2条1号,676条。会社とは、株式会社,合名会社,合資会社又は合同会社をいい(会社法2条1号)、会社は、その発行する社債を引き受ける者とするときは、その都度、募集社債について、募集社債の総額等を定めなければならない(会社法676条)。よって、会社法上のすべての種類の会社が社債を募集形態で発行することができる。従って、本記述は正しい。
b.誤 り。会社法676条6号。会社法は、募集事項で定めたときにだけ社債を社債券という形で有価証券化する。従って、本記述は、社債券を発行しなければならないとしている点で、誤っている。
c.正しい。社債管理者は、社債権者のために社債に係る債権の弁済を受け、又は社債に係る債券の実現を保全するために必要な一切の裁判上又は裁判外の行為をする権限を有する(会社法705条1項)。従って、本記述は正しい。
d.正しい。現行法上、会社に現存する純資産額を超える場合に社債の発行を禁止する規定はない。従って、本記述は正しい。
e.誤 り。社債の償還請求権は、10年間行使しないときは、時効によって消滅するが(会社法701条1項)、利息の請求権は5年間行使しないときは、時効によって消滅する(会社法701条2項)。従って、本記述は誤っている。

問題.16
株主総会の招集手続に関する次のaからeまでの記述のうち、誤っているものの組合せを以下のアからオまでのうち1つ選びなさい。
a.株主総会を招集する取締役は、公開会社の場合、原則として、株主総会の日の2週間前までに、株主に対してその通知を発しなければならない。
b.株主総会を招集する取締役は、取締役会設置会社の場合、株主総会の招集通知を書面で発しなければならないが、株主の承諾を得て、電磁的方法により通知を発することができる。
c.株主総会は、株主の過半数の同意があるときは、招集の手続を経ることなく開催することができる。
d.公開会社の場合、総株主の議決権の100分の3以上の議決権を6ヵ月前から引き続き有する株主は、取締役に対し、株主総会の目的である事項及び招集の理由を示して、株主総会の招集を請求することができる。
e.株式会社又は総株主の100分の3以上の議決権を保有している株主でなければ、総会の招集手続及び決議方法を調査させるため、当該株主総会に先立って、裁判所に検査役の選任の申し立てをすることができない。
  • ア. aとb
  • イ. bとc
  • ウ. cとe
  • エ. dとe
  • オ. aとd

解答:ウ

a.正しい。株主総会を招集する取締役は、株主総会の日の2週間(298条1項3号又は第4号に掲げる事項を定めたときを除き、公開会社でない株式会社にあっては、1週間(当該株式会社が取締役会設置会社以外の株式会社である場合において、これを下回る期間を定款で定めた場合にあっては、その期間)前までに、株主に対してその通知を発しなければならない(299条1項)。従って、本記述は正しい。
b.正しい。取締役会設置会社における株主総会の招集通知は、書面で発しなければならないが、書面による通知の発出に代えて、株主の承諾を得て、電磁的方法により通知を発することができる(299条3項)。従って、本記述は正しい。
c.誤 り。株主総会は、株主の全員の同意があるときは、招集の手続を経ることなく開催することができる(300条本文)。従って、本記述は誤っている。
d.正しい。公開会社の場合、総株主の議決権の100分の3以上の議決権を6ヵ月前から引き続き有する株主は、取締役に対し、株主総会の目的である事項及び招集の理由を示して、株主総会の招集を請求することができる(297条1項)。従って、本記述は正しい。
e.誤 り。株式会社又は総株主の議決権の100分の1以上の議決権を保有している株主は、総会の招集手続及び決議方法を調査させるため、当該株主総会に先立って、裁判所に検査役の選任の申し立てをすることができる(306条1項)。従って、本記述は誤っている。

問題.17
取締役会に関する次のaからeまでの記述のうち、誤っているものの組合せを以下のアからオまでのうち1つ選びなさい。
a.取締役会の決議は、原則として、議決に加わることができる取締役の過半数が出席し、その出席取締役の過半数をもって行う。
b.最高裁判所の判例によれば、代表取締役の解職に関する取締役会の決議において、その代表取締役は、議決に加わることができない。
c.取締役会は、多額の借財の決定については、代表取締役に委任することができるが、重要な財産の処分及び譲受けについては、代表取締役に委任することができない。
d.取締役会の決議に参加した取締役のうち、当該取締役会の議事録に異議をとどめないものは、その決議に賛成したものと推定される。
e.取締役会は、定款に別段の定めがない限り、取締役全員を代表取締役として選定することはできない。
  • ア. aとb
  • イ. aとc
  • ウ. bとd
  • エ. dとe
  • オ. cとe

解答:オ

a.正しい。取締役会の決議は、議決に加わることができる取締役の過半数(これを上回る割合を定款で定めた場合にあっては、その割合以上)が出席し、その出席取締役の過半数(これを上回る割合を定款で定めた場合にあっては、その割合以上)をもって行う(369条1項)。従って、本記述は正しい。
b.正しい。最判昭44.3.28。判例は、代表取締役の解任に関する取締役会の決議については、当該代表取締役は、会社法369条2項にいう特別の利害関係を有する者に当たると解すべきとしている。よって、代表取締役は、特別の利害関係を有する取締役にあたるため、議決に加わることができない。従って、本記述は正しい。
c.誤 り。取締役会は、重要な財産の処分及び譲受だけではなく、多額の借財の決定についても代表取締役に委任することができない(362条4項2号、3号)。従って、本記述は誤っている。
d.正しい。取締役会の決議に参加した取締役であって、当該取締役会の議事録に異議をとどめないものは、その決議に賛成したものと推定する(369条5項)。従って、本記述は正しい。
e.誤 り。取締役会は定款に別段の定めがない限り、取締役全員を代表取締役として選定することができる。代表取締役の員数には制限がない(362条3項参照)。従って、本記述は誤っている。

問題.18
取締役全般に関する次のaからeまでの記述のうち、誤っているものの組合せを以下のアからオまでのうち1つ選びなさい。
a.取締役の地位を有しない会社の使用人が、代表取締役の承認の下に、会社を代表する権限を有するものと認められる名称を使用して取引をした場合、最高裁判所の判例の趣旨によれば会社は、その取引について、悪意の第3者であっても対抗することができない。
b.株式会社の社外取締役は、善良な管理者の注意をもって任務を遂行しなければならない。
c.取締役会設置会社の取締役が第三者から借入れをしている場合、当該借入金債務のために会社が、第三者と保証契約を締結するときは、取締役会の承認を要する。
d.最高裁判所の判例によれば、株主総会の決議で取締役全員の報酬の総額を定めている場合、その具体的配分を取締役会の決定に委ねることができる。
e.取締役が自己のために会社と利益が相反する直接取引をした場合には、当該取締役は過失責任を負うこととなる。
  • ア. aとc
  • イ. aとe
  • ウ. bとd
  • エ. dとe
  • オ. cとe

解答:イ

a.誤 り。最判昭35.10.14。判例は、本問と同様の事案において、会社法354条(表見代表取締役の規定)の類推解釈により、会社のためにした取引行為について、会社は、善意の第三者に対してその責任を負うものと解するのが相当であるとしている。従って、本記述は悪意の第三者であっても対抗することができないとしている点で、誤っている。
b.正しい。会社と取締役とは委任関係にある。そして委任は、当事者間の信頼関係を中核とするため、善良なる管理者の注意義務が要求される(会社法330条、民法644条)。従って、本記述は正しい。
c.正しい。取締役会設置会社が、取締役以外の者との間で会社と取締役との利益が相反する取引(間接取引)をする場合、取締役会の承認を要する旨を定めている(会社法365条1項、356条1項3号)。本記述のように、取締役の第三者に対する債務について会社が第三者と保証契約を締結することは、取締役に有利で会社に不利であるという点で間接取引にあたり、取締役会の承認を要する。従って,本記述は正しい。
d.正しい。最判昭60.3.26。判例は、株主総会の決議で取締役全員の報酬の総額を定めている場合、その具体的配分を取締役会の決定に委ねることができるとしている。このような場合、いわゆるお手盛りの弊害が小さいためである。従って、本記述は正しい。
e.誤 り。取締役が自己のために会社と利益が相反する直接取引をした場合には、当該取締役は無過失責任を負うことになる(428条1項)。従って、本記述は誤っている。

問題.19
監査役に関する次のaからeまでの記述のうち、誤っているものの組合せを以下のアからオまでのうち1つ選びなさい。
a.監査役を株主総会の特別決議で解任するためには、正当な理由がなければならない。
b.監査役は、取締役が不正の行為をし、若しくは当該行為をするおそれがあると認めるとき、又は法令若しくは定款に違反する事実若しくは著しく不当な事実があると認めるときは、遅滞なく、その旨を取締役(取締役会設置会社にあっては取締役会)に報告しなければならない。
c.監査役は、取締役が株主総会に提出しようとする議案、書類その他法務省令で定めるものを調査しなければならず、法令若しくは定款に違反し、又は著しく不当な事項があると認めるときは、その調査の結果を株主総会に報告しなければならない。
d.監査役は、取締役が監査役設置会社の目的の範囲外の行為その他法令若しくは定款に違反する行為をし、又はこれらの行為をするおそれがある場合において、当該行為によって当該監査役設置会社に著しい損害が生ずるおそれがあるときは、当該取締役に対し、当該行為をやめることを請求することができる。
e.公開株式会社(監査役会設置会社及び会計監査人設置会社を除く)は、その監査役の監査の範囲を会計に関するものに限定する旨を定款で定めることができる。
  • ア. aとc
  • イ. bとe
  • ウ. cとd
  • エ. dとe
  • オ. aとe

解答:オ

a.誤 り。監査役は、いつでも株主総会の特別決議により、解任することができる(339条1項、309条2項7号)。従って、本記述は、正当な理由がなければならないとしている点で、誤っている。
b.正しい。監査役は、取締役が不正の行為をし、若しくは当該行為をするおそれがあると認めるとき、又は法令若しくは定款に違反する事実若しくは著しく不当な事実があると認めるときは、遅滞なく、その旨を取締役(取締役会設置会社にあっては、取締役会)に報告しなければならない(382条)。従って、本記述は正しい。
c.正しい。監査役は、取締役が株主総会に提出しようとする議案、書類その他法務省令で定めるものを調査しなければならない。この場合において、法令若しくは定款に違反し、又は著しく不当な事項があると認めるときは、その調査の結果を株主総会に報告しなければならない(384条)。従って、本記述は正しい。
d.正しい。監査役は、取締役が監査役設置会社の目的の範囲外の行為その他法令若しくは定款に違反する行為をし、又はこれらの行為をするおそれがある場合において、当該行為によって当該監査役設置会社に著しい損害が生ずるおそれがあるときは、当該取締役に対し、当該行為をやめることを請求することができる(385条1項)。従って、本記述は正しい。
e.誤 り。定款で監査役の監査の範囲を会計に関するものに限定する旨を定めることができるのは、非公開株式会社(監査役会設置会社及び、会計監査人設置会社を除く)である(389条1項)。従って、本記述は誤っている。

問題.20
新株予約権に関する以下のアからオまでの記述のうち、誤っているものを1つ選びなさい。
ア.新株予約権を行使した新株予約権者は、当該新株予約権を行使した日に、当該新株予約権の目的である株式の株主となる。
イ.株式会社は、新株予約権の行使に際して、金銭以外の財産を出資の目的とすることができない。
ウ.新株予約権者は、払込期日までに、それぞれの募集新株予約権の払込金額の全額の払込みをしないときは、当該募集新株予約権を行使することができない。
エ.新株予約権者がその有する新株予約権を行使することができなくなったとき、当該新株予約権は消滅する。
オ.新株予約権が2人以上の者の共有に属する場合、共有者は、当該新株予約権についての権利を行使する者1人を定め、株式会社に対し、その者の氏名又は名称を通知しなければ、原則として、当該新株予約権についての権利を行使することができない。

解答:イ

ア.正しい。新株予約権を行使した新株予約権者は、当該新株予約権を行使した日に、当該新株予約権の目的である株式の株主となる(282条1項)。従って、本記述は正しい。
イ.誤 り。株式会社が金銭以外の財産を当該新株予約権の行使に際してする出資の目的とするときは、その旨並びに当該財産の内容及び価額を当該新株予約権の内容としなければならない(236条1項3号)。すなわち、株式会社は、新株予約権の行使に際して、金銭以外の財産を出資の目的とすることができる。従って、本記述は誤っている。
ウ.正しい。新株予約権者は、募集新株予約権についての払込期日までに、それぞれの募集新株予約権の払込金額(238条1項3号)の全額の払込み(当該払込みに代えてする金銭以外の財産の給付又は当該株式会社に対する債権をもってする相殺を含む。)をしないときは、当該募集新株予約権を行使することができない(246条3項)。従って、本記述は正しい。
エ.正しい。新株予約権者がその有する新株予約権を行使することができなくなったとき、当該新株予約権は消滅する(287条)。従って、本記述は正しい。
オ.正しい。新株予約権が2人以上の者の共有に属するときは、共有者は、当該新株予約権についての権利を行使する者1人を定め、株式会社に対し、その者の氏名又は名称を通知しなければ、当該新株予約権についての権利を行使することができない。ただし、株式会社が当該権利を行使することに同意した場合は、この限りでない(237条)。従って、本記述は正しい。

問題.21
会社の計算に関する次のaからeまでの記述のうち、誤っているものの組合せを以下のアからオまでのうち1つ選びなさい。
a.貸借対照表の資産の部は、流動資産、固定資産及び繰延資産の3つに区分される。
b.計算書類は、事業報告とは異なり、定時株主総会の承認を得なければならない。
c.株式会社は、当該株式会社の新株予約権を配当財産とすることができる。
d.株式会社は、その純資産額が300万円を下回る場合、剰余金の配当をすることができない。
e.株式会社は、株主総会決議により事業年度中に2回までしか剰余金の配当を行うことができない。
  • ア. aとb
  • イ. bとe
  • ウ. cとd
  • エ. cとe
  • オ. aとd

解答:エ

a.正しい。貸借対照表の資産の部は、流動資産、固定資産及び繰延資産の3つに区分される(会社計算規則74条1項)。従って、本記述は正しい。
b.正しい。計算書類は定時株主総会の承認を得なければならないが(438条2項)、事業報告は、取締役が定時株主総会で報告すれば足りる(438条3項)。従って、本記述は誤っている。
c.誤 り。株式会社の株式等(株式、社債、新株予約権をいう。107条2項2号ホ)は、配当財産とすることができない(454条1項1号かっこ書)。
d.正しい。株式会社は、その純資産額が300万円を下回る場合、剰余金の配当をすることができない(458条)。従って、本記述は正しい。
e.誤 り。会社法では、株主総会決議により事業年度中に剰余金の配当を行う回数についての制限は設けていない(453条、454条1項を参照)。従って、本記述は誤っている。

問題.22
指名委員会等設置会社に関する次のaからeまでの記述のうち、誤っているものの組合せを以下のアからオまでのうち1つ選びなさい。
a.指名委員会等設置会社とは、指名委員会,監査委員会及び報酬委員会を置く株式会社のことをいう。
b.指名委員会、監査委員会又は報酬委員会の各委員は取締役の中から、取締役会の決議によって選定する。
c.指名委員会等設置会社は、監査役を置かなければならない。
d.指名委員会等設置会社の委員会の委員の過半数は、社外取締役でなければならない。
e.指名委員会等設置会社の取締役は当該指名委員会等設置会社の支配人、使用人を兼務することができる。
  • ア. aとb
  • イ. bとe
  • ウ. cとd
  • エ. cとe
  • オ. aとd

解答:エ

a.正しい。指名委員会等設置会社とは、指名委員会,監査委員会及び報酬委員会(指名委員会等)を置く株式会社のことをいう(会社法2条12号)。従って、本記述は正しい。
b.正しい。指名委員会、監査委員会又は報酬委員会の各委員は取締役の中から、取締役会の決議によって選定する(400条2項)。従って、本記述は正しい。
c.誤 り。指名委員会等設置会社は、監査役を置いてはならない(会社法327条4項)。従って、本記述は誤っている。
d.正しい。各委員会の委員の過半数は、社外取締役でなければならない(400条3項)。従って、本記述は正しい。
e.誤 り。指名委員会等設置会社の取締役は当該指名委員会等設置会社の支配人、使用人を兼務することができない(331条4項)。従って、本記述は誤っている。

問題.23
計算の総説及び計算書類に関する次のaからeまでの記述のうち、誤っているものの組合せを以下のアからオまでのうち1つ選びなさい。
a.株式会社の会計は、その規模にかかわらず、一般に公正妥当と認められる企業会計の慣行に従わなければならない。
b.事業報告は、定時株主総会の承認を得なければならない。
c.金銭債権は、債務者の資産状況が悪化し、回収不能となるおそれがあるときは、貸借対照表上は、債権額全額を資産として計上することはできない。
d.資本金は、貸借対照表において純資産の部に計上される。
e.資本金の額を減少する場合には、必ず株式の消却または併合を行わなければならない。
  • ア. aとb
  • イ. bとe
  • ウ. cとd
  • エ. cとe
  • オ. aとd

解答:イ

a.正しい。株式会社の会計は、その規模にかかわらず、一般に公正妥当と認められる企業会計の慣行に従わなければならない(会社法431条)。従って、本記述は正しい。
b.誤 り。計算書類は定時株主総会の承認を得なければならないが(会社法438条2項)、事業報告については、取締役が定時株主総会で報告すれば足りる。(会社法438条3項)。従って、本記述は誤っている。
c.正しい。金銭債権とは、金銭の給付を目的とする債権をいう。そして、金銭債権の評価額は、取得価額とするのが一般原則に合致する。もっとも、金銭債権につき取立不能のおそれがあるときは、取立不能見込額を控除することを要する(会社計算規則5条4項)。従って、本記述は正しい。
d.正しい。資本金は、貸借対照表において純資産の部に計上される(会社計算規則76条1項1号イ・2項1号)。従って、本記述は正しい。
e.誤 り。株式の消却や併合の制度は、資本減少とは異なる制度として規定されているので、発行済株式総数の減少を目的として資本金の額の減少がなされる場合以外に、株式の消却や併合を行う必要はない(447条1項を参照)。従って、本記述は誤っている。

問題.24
計算書類の閲覧に関する次のaからeまでの記述のうち誤っているものの組合せを以下のアからオまでのうち1つ選びなさい。
a.株主及び会社債権者は、会社の営業時間内は、いつでも、計算書類及び事業報告並びにこれらの附属明細書の書面又は写しの閲覧を求めることができる。
b.会社は、株主から会計帳簿の閲覧請求があった場合、株主の権利の確保又は行使に関し調査をする目的で請求されたものではないことを証明すれば、その請求を拒否することができる。
c.株式会社の親会社の社員は、その権利を行使する必要があるときは、いつでも、会計帳簿の閲覧を請求することができる。
d.発行済株式(自己株式を除く)の100分の3以上の数の株式を有する株主が、その株式を6か月前から引き続き継続して保有していない場合は、会計帳簿の閲覧・謄写を請求することができない。
e.株式会社は、計算書類を作成した時から10年間、当該計算書類及びその附属明細書を保存しなければならない。
  • ア. aとe
  • イ. bとc
  • ウ. cとd
  • エ. bとe
  • オ. aとd

解答:ウ

a.正しい。株主及び会社債権者は、会社の営業時間内は、いつでも、計算書類及び事業報告並びにこれらの附属明細書の書面又は写しの閲覧を求めることができる(会社法442条3項1号)。従って、本記述は正しい。
b.正しい。会社は、株主から会計帳簿の閲覧請求があった場合、それに応じなければならないのが原則である(会社法433条1項)。もっとも、①株主の権利の確保又は行使に関する調査以外の目的で請求したとき,又は②会社の業務の運営を妨害し、株主の共同の利益を害する目的で請求したときは、その請求を拒否することができる旨が規定されている(会社法433条2項1号,2号)。従って、本記述は正しい。
c.誤 り。株式会社の親会社の社員は、その権利を行使する必要があるときは、裁判所の許可を得て、会計帳簿の閲覧を請求することができる(会社法433条3項前段)。従って、本記述は誤っている。
d.誤 り。発行済株式(自己株式を除く)の100分の3以上の数の株式を有する株主は、その株式を6か月前から引き続き継続して保有していない場合でも、原則として、会計帳簿の閲覧・謄写を請求することができる(会社法433条1項)。従って、本記述は誤っている。
e.正しい。株式会社は、計算書類を作成した時から10年間、当該計算書類及びその附属明細書を保存しなければならない(会社法435条4項)。従って、本記述は正しい。

問題.25
資本金等に関する次のaからeまでの記述のうち、誤っているものの組合せを以下のアからオまでのうち1つ選びなさい。
a.資本金の額は、会社の財産の増減と連動して増減する。
b.募集株式の発行に際して、株主となる者が会社に対して払込み又は給付をした財産の額の2分の1を超えない額を資本金として計上しないことができる。
c.資本金の額を減少する場合には、原則として、会社は知れている債権者に対して、各別の催告をしなければならない。
d.資本準備金は、欠損のてん補のためにその額を減少することができる。
e.準備金の額の全部を資本金とする場合は準備金の額が減少するため、当該株式会社の債権者は、当該株式会社に対し、準備金の額の減少について異議を述べることができる。
  • ア. aとe
  • イ. bとc
  • ウ. cとd
  • エ. bとe
  • オ. aとd

解答:ア

a.誤 り。資本金は、会社債権者を保護するために設定される計算上の数字である。資本金の額は、原則として所定の手続、すなわち株主総会決議(会社法447条1項・2項)がなされない限り減少しない。従って、本記述は誤っている。
b.正しい。募集株式の発行に際して、株主となる者が会社に対して払込み又は給付をした財産の額の2分の1を超えない額を資本金として計上しないことができる(会社法445条2項)。従って、本記述は正しい。
c.正しい。資本金の額を減少する場合には、当該株式会社は債権者異議について官報に公告し、かつ、知れている債権者に対して、各別の催告をしなければならない(会社法449条2項)。もっとも、公告を官報に加え、定款に定めた時事に関する事項を掲載する日刊新聞紙又は電子公告によってもするときは、その催告は要しない(同条3項)。従って、本記述は正しい。
d.正しい。資本準備金は、欠損のてん補のためにその額を減少することができる(会社法448条)。資本準備金は、将来の経営の悪化に備えて積み立てることが要求されるものである。従って、本記述は正しい。
e.誤 り。「株式会社が資本金又は準備金の額を減少する場合、減少する準備金の額の全部を資本金とする場合には、当該株式会社の債権者は、当該株式会社に対し、資本金等の額の減少について異議を述べることができない(449条1項かっこ書)。従って、本記述は誤っている。

問題.26
剰余金の配当に関する次のaからeまでの記述のうち、正しいものの組合せを以下のアからオまでのうち1つ選びなさい。なお、この会社の純資産額は、300万円を下回らないものとする。
a.株式会社は、その保有している自己株式について、剰余金の配当をすることができる。
b.剰余金の配当を現物配当をする場合で、かつ、金銭配当請求権を与えないときは、株主総会の特別決議が必要となる。
c.判例によれば、株主の会社に対する剰余金配当請求権は、剰余金の配当に関する事項が株主総会又は取締役会の決議によって定められる前においても、株式から分離してこれを第三者に譲渡することができる。
d.判例によれば、会社は、定款で、剰余金の配当につき効力発生日から5年を経過しても請求がないときはその支払義務を免れる旨を定めることができない。
e.分配可能額を超えて剰余金の配当が株主になされた場合、会社債権者は、直接、当該株主に対してその交付を受けた金銭等の帳簿価額に相当する金銭を支払わせることができる。
  • ア. aとe
  • イ. bとc
  • ウ. cとd
  • エ. bとe
  • オ. aとd

解答:エ

a.誤 り。会社が、自己株式について剰余金の配当を受けることは、いったん計上した利益をさらに受取配当による収益として計上することになり、また、自己株式の有償取得が、出資金の実質的な払戻しであるとすれば、これに対して剰余金の配当をすることは、架空の出資に配当することになる。よって、自己株式について剰余金の配当をすることはできない。従って、本記述は誤っている。
b.正しい。剰余金の配当を現物配当をする場合で、かつ、金銭配当請求権を与えないときは、株主総会の特別決議が必要となる(会社法309条2項10号、会社法454条4項)。従って、本記述は正しい。
c.誤 り。判例は、株主総会決議以前に株主権に包含される一内容である利益配当請求権そのものは独立した一個の権利とはいえないから、これを株主権と分離して譲渡することはできないとしている(大判大8.1.24)。従って、本記述は誤っている。
d.誤 り。判例は、当事者が特約によって権利の行使期間を制限し一定の期間内に請求しない時は期間経過とともに当然に消滅すると定めることはその権利の本質に反せず公序良俗に反しない限り可能であり、定款で支払期日より5年間を経過しても配当金支払請求がないときはその支払義務を免れると定めることも有効であるとしている(大判2.8.3)。従って、本記述は誤っている。
e.正しい。分配可能額を超えて剰余金の配当が株主になされた場合、会社債権者は、直接、当該株主に対してその交付を受けた金銭等の帳簿価額に相当する金銭を支払わせることができる(会社法463条2項)。従って、本記述は正しい。

問題.27
持分会社に関する次のaからeまでの記述のうち、誤っているものの組合せを以下の アからオまでのうち1つ選びなさい。
a.合名会社の社員は、信用又は労務を出資することができる。
b.合名会社の成立後に加入した社員は、加入前に生じた当該合名会社の債務について、弁済する責任を負わない。
c.合資会社の社員は、会社の成立の時までに出資の全額を履行しなければならない。
d.合同会社の社員は、すべて間接有限責任を負う。
e.合同会社が新たに社員を加入させる場合、定款の変更をしなければならない。
  • ア. aとe
  • イ. bとc
  • ウ. cとd
  • エ. bとe
  • オ. aとd

解答:イ

a.正しい。合名会社の社員は、信用又は労務を出資することができる(576条2項、576条1項6号)。従って、本記述は正しい。
b.誤 り。持分会社である合名会社の成立後に加入した社員は、その加入前に生じた当該合名会社の債務についても、これを弁済する責任を負う(605条)。従って、本記述は誤っている。
c.誤 り。合資会社においては、社員の出資の履行の時期・程度を自由に定めることができる。従って、本記述は誤っている。
d.正しい。合同会社の社員は、すべて間接有限責任を負う(576条4項、575条1項)。従って、本記述は正しい。
e.正しい。合同会社を始め、持分会社において、「社員の氏名又は名称及び住所」は定款の絶対的記載事項であるから(576条1項4号)、その変更には定款の変更(637条)が必要である。そして、新たな社員の加入は、社員の変更であるから、定款の変更をしなければならない。従って、本記述は正しい。

問題.28
吸収合併に関する次のaからeまでの記述のうち、誤っているものの組合せを以下のアからオまでのうち1つ選びなさい。
a.株式会社を当事会社とする吸収合併において、吸収合併存続株式会社は、吸収合併消滅株式会社の株主に対して、金銭以外の物を合併対価として交付することができない。
b.吸収合併存続株式会社は、効力発生日に、吸収合併消滅会社の権利義務を承継する。
c.吸収合併消滅会社の吸収合併による解散は、吸収合併の登記の後でなければ、これをもって第三者に対抗することができない。
d.吸収合併消滅株式会社は、効力発生日の前日までに、株主総会の決議によって、吸収合併契約の承認を受けなければならない。
e.合併(合併により当該株式会社が消滅する場合に限る)によって解散する株式会社は清算手続きを行わなければならない。
  • ア. aとe
  • イ. bとc
  • ウ. cとd
  • エ. bとe
  • オ. aとd

解答:ア

a.誤 り。吸収合併の対価は「金銭等」とされており(749条1項2号柱書)、特に限定されていない。従って、本記述は誤っている。
b.正しい。吸収合併存続株式会社は、効力発生日に、吸収合併消滅会社の権利義務を承継する(750条1項)。従って、本記述は正しい。
c.正しい。吸収合併消滅会社の吸収合併による解散は、吸収合併の登記の後でなければ、これをもって第三者に対抗することができない(750条2項)。従って、本記述は正しい。
d.正しい。吸収合併消滅株式会社は、効力発生日の前日までに、株主総会の決議によって、吸収合併契約の承認を受けなければならない(783条1項)。従って、本記述は正しい。
e.誤 り。合併(合併により当該株式会社が消滅する場合に限る。)による解散(471条4号)の場合は、一般の解散と異なり、解散会社の権利・義務及び株主は、合併により、当然に存続会社・新設会社へ包括的に承継されるため、清算手続きを行う必要がない(475条1号かっこ書)。従って、本記述は誤っている。

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